#保育士さんありがとう
大津の事故
5月8日に滋賀県大津市で起きた、散歩中の保育園の子どもたちに車が突っ込み2人の園児が亡くなった事故は、どう表現すればいいか分からないほど悲しい出来事であった。
もちろん命に序列などつけるべきではないが、人生を2年しか生きていない子どもの命が不注意によって奪われるなどあってはならない。運転していた人物はもちろん故意ではないにしても、取り返しのつかないことである。
話題になったのは、この事件の夜に保育園が会見を開いた際の報道陣の質問内容である。
顔を伏せて泣く園長先生に対し、園側の管理体制を問う質問が相次いだそうだ。
直接見たわけではないが、信号待ちしていた園児に前方不注意の車が突っ込んだのだから、保育園が悪いわけがない。誰のための記者会見だったのだろうか。
#保育士さんありがとう
保育園が悪いわけがない。
その思いを持つ人が多かったことからか、会見後ツイッターでは
「#保育士さんありがとう」のハッシュタグがあふれた。
小さい子どもの相手をするのは、大変である。
ぱらまるさんには0歳の子どもがいる(「ちびまる」とでも呼んでおこう)。
ちびまるはとてもかわいいし、それはもう食べちゃいたいほどかわいいのだが、夜中に何回もたたき起こされたり、ぎゃんぎゃん泣きわめいたりされると、わが子ながらやっぱりしんどい。
世の中に「産後うつ」とか「児童虐待」とかがある理由がよくよく分かった。
「子どもに手をあげるなんて信じられない」と思うし、もちろんしたこともするつもりもないが、追い詰められた親がそういった行動に出てしまうことは十分ありうるのだと実感した。
ちびまるは保育園に通い始めた。
0歳のちびまるを保育園に預けるのは、とても寂しいのではと予想していたが、自分の精神衛生上とてもよい。
ちびまると一緒の時間は短くなるけれど、その分ぎゅっと愛情を注いであげられる気がする。
(念のため言い訳しておくが、保育園に預けるには保護者が就労していなければいけない。ぱらまるさんはほぼ無職だが、諸事情で保育園に預ける条件は満たしている。)
保育士さんたちは、ちびまるにミルクやごはんを与えてくれる。
保育士さんたちは、ちびまるを寝かしつけてくれる。
保育士さんたちは、ちびまるを抱っこしたり、歌を歌ったりしてくれる。
保育士さんたちは、ちびまるを外に連れ出して、お散歩し、色々なものを見せてくれる。
子ども一人でもしんどいのに、ほぎゃほぎゃ意味の分からないことを叫び、泣き、暴れる子どもを何人も、何十人も面倒を見るのはそれはもう大変だと想像する。
しかし、保育園のおかげで、保育士さんのおかげで、無職のぱらまるさんも仕事を探すことができるというものである。
ホリエモンは「保育士の給与が低いのはだれでもできる仕事だから」と言って物議をかもした。
確かに国会議員や商社マンになるより保育士になる方が簡単かもしれない。
ホリエモンは保育士が楽な仕事と言っているわけではないので、別にその発言をどうこう言うつもりはないが、保育士の給与が低い状態であるのは確かである。
しかし、理不尽な子どもたちと毎日何時間も向き合うにはとてつもない忍耐力と笑顔が必要だ。
たぶん「だれにでもなれる仕事かもしれないけれど、実際には超絶しんどい、でもとても大事な仕事」なのだ。子どもたちの毎日を支え、働く保護者を支えてくれる。
ちびまるの担任の先生は、推測だけれど、若い新人の先生のようである。
とても一生懸命笑顔でやってくれている。ありがたいことである。
保育士さんありがとう、これからもよろしくお願いします。