神さまの話
最近、神さまについて考える機会があった。
ぱらまるさんは日本人にありがちな「一応、仏教徒ですけど、ね(海外で聞かれたとき)」な感じの人間である。
神さまを信じるか否か。
ぱらまるさんは、正直よく分からない。
神さまに祈ったことはあるけれど、神さまというものがいまいちよく分からない。
神さまがいたらいいな、とは思う。そっちの方が楽しそうである。
ただ、神さまが存在していないとしたら「ま、しょうがないか」とは思う。
神さまは本当に存在しているのだろうか?
神よ、なぜ沈黙しておられるのですか
遠藤周作の『沈黙』を映画化した『サイレンス』を以前劇場で観た。
師が日本での布教活動中に棄教したという話を聞き、それを信じられず、ポルトガルから江戸時代の長崎へ向かったイエズス会の若き神父の物語だ。
残虐なシーンが多く、のほほん映画が好きなぱらまるさんには怖かった。
BGMがないのが、怖い。
救いがない。
でも、いい映画であった。
信仰を守ろうとする人々が、次々と目の前で殺されていく。
自らも、拷問に遭う。
主人公の神父は問う、
「神よ、なぜ沈黙しておられるのですか」と。
「今この瞬間に、私は神を感じる」
ぱらまるさんは『ルワンダの涙』(原題:"Shooting Dogs")という映画が気に入っている。
ルワンダものとしては『ホテル・ルワンダ』の方が有名だが、ぱらまるさんは圧倒的に『ルワンダの涙』派である。
ヘイト飛び交う現代の日本においてこそ、ぜひ見ていただきたい映画である。
1994年のルワンダ虐殺がテーマだ。
エンドロールを見れば分かるが、この映画には、実際に殺されかけたり、家族を殺されたり、レイプされたりした人たちが映画製作に関わったり、実際に出演したりしている。
この映画で起きたことは、実際に25年前に起きたことだ。
映画の終盤、国連軍は撤退を決める。それは、そうすることで、大勢が殺されることが分かっていながらの決断である。
主人公の青年、イギリス人のジョーは問う。
神はなぜ沈黙するのかと。
極限の状態で、クリストファー神父は答える。
この瞬間、これまでになく、近く深く、神の存在を感じると。
そして、神はこの人たち(殺されゆくルワンダの人々)とともにある、と。
神さまを信じたい
ぱらまるさんは、キリスト教の教会やモスク、シナゴーグを訪ねる中で、神を信じて生きることの素晴らしさを感じてきた。
神さまを信じると、生きることが楽になると思う。
でもやはり、思ってしまう。
神さまがいるのなら、こんなにひどいことを、なぜ許しているのだろう?